| 那覇3大祭りのひとつである那覇ハーリー。今年の来場者数は、なんと22万人だったそうです。 この人気ある祭りのトリを飾るメインイベント「本バーリー」に漕ぎ手として参戦してきましたので、その模様をレポートします。 私の知る限り、本バーリーの漕ぎ手による内部リークサイト(笑)はここが初めてだと思います。 【ところで、ハーリーって何?】 ハーリーはハーレーとも呼ばれ、豊漁と安全を願う海人の祭りです。 爬龍船(はりゅうせん)と呼ばれる船で、定められた航路を往復し、そのスピードを競います。 ハーリーは那覇の他にも、糸満・奥武島・屋慶名・嘉手納などなど・・・県内各地で盛んに行われています。 【ハーリーの歴史】 およそ600年前に中国から伝来した歴史ある行事ですが、廃藩置県の一環として1879年に禁止されます。その後、およそ100年の沈黙を破って1975年に復活し、那覇ハーリーは今年(2004年)で第30回の記念大会を迎えました。 ちなみに、那覇爬龍船振興会の会長である吉濱照訓さんは去年カジマヤーを迎えられたとのこと。 と、いうことは、今年98歳!? ハーリーは多くの人に支えられ、今日も息吹く沖縄の伝統なのです。 |
| 上の写真は、爬龍船に乗り込む本バーリー戦士の様子です。 那覇ハーリーは、他の地域のハーリーとは異なるいくつかの特徴を持っていますが、それはいったいどんなものなのでしょうか? 【開催時期】 通常、ハーリーは旧暦の5月4日に行われますが、那覇ハーリーはゴールデンウィーク(つまり新暦の5月4日ごろ)に行われます。一人でも多くの方にハーリーを楽しんで頂くための日程調整と思われます。 【飛び入り参加OK】 これこそが、那覇ハーリーの醍醐味です。 第29回大会から、一般の方の体験乗船を開催しているようです。ハーリー経験の有無を問わず、誰でも船を漕ぐことができます。そうです、イチャリバチョーデー(=一度会えば皆兄弟)です。 ディスプレイの前のあなた! 来年あたり、お子さんと一緒にいかがですか? 【船が巨大】 通常、爬龍船に乗るのは10名前後ですが、那覇ハーリーだけは42名が乗り込みます。漕ぎ手が左右に16名ずつで32名 プラス、鉦(かね)打ちや舵取りや旗振りが10名で、合計42名です。 このため、全長14.5メートル・幅2.1メートル・重さ2.5トンという県内最大の爬龍船を使います。 さながら、海に浮かぶ要塞です。 |
| 上の写真は、御願(うがん)バーリーの様子です。 那覇ハーリーは、大きく分けて「職域ハーリー」と「本バーリー」に分類されます。 職域ハーリーとは読んで字の如く、県内の企業が出場するレースです。 では、本バーリーは職域ハーリーと比べて何が違うのでしょうか? 【本バーリーの選手は、競漕前に御願バーリーを行います】 御願バーリーとは、ハーリー歌に合わせて櫂(かい)を操る儀式のことです。 ハーリーの本来の目的は競漕に勝つことだけではなく、豊漁と安全を願うことです。従って、この御願バーリーは、祭りの中でも最も大切なイベントであると考えます。 御願バーリーは、本バーリーを行うチームだけが行います。 【本バーリーは職場の代表ではなく、地域の代表であること】 那覇・泊・久米、のそれぞれの代表選手により争われます。 ・那覇: 緑色の船を操り、大和を表します。 ・泊: 黒色の船を操り、琉球を表します。 ・久米: 黄色の船を操り、中国を表します。 ちなみに、久米は「くめ」と発音しても間違いではありませんが、「くにんだ」と発音するのが正式です。 【本バーリーは古来の様式に沿って行うため、規則が厳しい】 ・本バーリーには、女性は乗船できません。(職域や体験乗船は問題ありません) ・アクセサリー類は、一切身に付けることが出来ません。 ・腕時計も付けちゃダメです。 ・テーピングすらダメです。 以上、非常に神聖な儀式であるということがお分かり頂けたかと存じます。 【本バーリーに出ると、いいこともあります】 ・乗船の際、一人ひとりの名前を来場者に向けてアナウンスしてもらえます。 ・TVで生中継されます。(^ ^)v ・オリオンビールのキャンペーンガールを間近で見ることが出来ます。(^ ^)v ・ミス那覇も間近で見ることが出来ます。でーじちゅらかーぎーです。(^ ^)v これ以上書くとオヤジがバレるのでやめます。。。 |
| 上の写真は、本バーリーのスタート直後の様子です。 ではここで、ハーリーの漕ぎ方のコツをちょっとだけ紹介します。 【ハーリーの漕ぎ方(基礎編)】 ・櫂は、上手と下手の親指が向き合うように持ちます。 ・鉦に合わせて漕ぎましょう。簡単そうですが、疲れてくると合わなくなるんです。 ・下手の親指を船のヘリにぶつけないように気をつけましょう。 【実践! 勝つための那覇ハーリー】 ・可能な限り、前のめりになりましょう。 ・そして櫂を垂直に降ろしましょう。 ・腰を使って、櫂を真っすぐ後ろに引きましょう。 ・引き終えた櫂は、水圧がかかる前に(ブレーキになる前に)すぐ引き抜きましょう。 ・小さく速くではなく、大きく強く漕ぎましょう。 ・声を出し、全員で息を合わせましょう。 ・これを5分間続けましょう。 【そこまでやるか?(裏ワザ編)】 ・折り返し地点のコーナリングスピードを上げるため、カキコミというワザを使います。 多くのチームが使うので、今や裏ワザではないのかもしれません。 ・立ち上がり重視の加速を求めるため、タチコギというワザを使う人もいます。 ただ、本当に訓練された人じゃないとむしろ遅くなります。 船を速く進めるということを突き詰めていくと、「前進するための水圧をどれだけ櫂に捉え、ブレーキとなる水圧をどれだけ避けるか」 に集約されます。 練習期間中、ハーリー協会の方々に手厚いご指導を頂きましたが、その中でとても印象に残る言葉がありました。 「この船を、自分ひとりで漕いでいると思え。 そして、どうしたら船が速く進むかを、おのおのが自分で考えろ。 いいか、全員がそれをしたら、この船はもっと速く進むよ。」 船だけではなく、企業にも、スポーツチームにもこの言葉は当てはまると思います。 自分で考えること。 集団に埋もれ、個を失っている現代人に、最も必要なことかもしれません。 |
| 上の写真は、奥武島のハーリーの練習模様です。 一般的に、ハーリーにはこのサイズの船が使われます。 こうして比較すると、那覇の爬龍船の大きさがよく分かります。 奥武島のハーリーでは「流れ船」というイベントが行われます。海上に架かる橋の上から海に飛び込み、泳いで船に乗ってそこからレースが始まるというものです。 また、糸満のハーリーでは「クンヌカセー(転覆競漕)」というイベントが行われます。わざと途中で船を転覆させ、それを再び起き上がらせてゴールを目指すものです。 これらは奇をてらったものではなく、海難に対する訓練を兼ねたものだと伝え聞いています。 那覇ハーリー以外の爬龍船競漕に関しては、また別の機会に。 ■那覇ハーリー会場へのアクセスMAP |
2004/07/13